甲飛喇叭隊 第十一分隊 News Letter 第24号
2016年10月13日 発行
 みなさんこんにちは、甲飛喇叭隊 第十一分隊です。

 台風の接近が特に多かった今年ですが、東京都内では18年ぶりに日照時間が100時間を下回ったそうです。
 雨続きだった9月。生憎の雨模様の中、先月都内では特攻平和観音年次法要が催行されました。 今回は、法要に参加した隊員のレポートをお届けします。一服の時間、お休み前の一時、どうぞお供にお読み下さい。

 10月に入ってもぐずついた空模様がところどころ尾を引いています。 しかし合間には見事な秋晴れが顔をのぞかせ、やがて来る冬を前に、太陽の恵みを一層豊かに感じさせますね。みなさんはこの秋、どのようにお過ごしになる予定ですか?
 甲飛喇叭隊 第十一分隊は今週末、10月22日(土)には日本消防会館にて新生第二回帝國陸海軍軍歌大演奏会軍装会に出演いたします(※終了)。ぜひ足をお運びください。
<第65回特攻平和観音年次法要に参加して>


 東京都世田谷区下馬(しもうま)の閑静な住宅街に世田谷山観音寺があります。ここには特攻隊の英霊を祀る特攻平和観音像があり、毎年9月に年次法要が行われております。我々甲飛喇叭隊第十一分隊はここで行われた第65回特攻平和観音年次法要に参加させて頂きました。

 2016年9月22日、当日は朝から激しく雨が降っており、世田谷区の降水確率は1日中100%という天気の中の開催となりました。世田谷山観音寺では朝から式典に向けられた準備が進められておりましたが、法要の開始まであと10分となった頃より突如雨が止み、空に明るさが戻ってきました。この出来事にはその場にいた皆様も「英霊の御加護である」と驚いておられました。
 法要は土地の氏神様である駒繋神社の宮司様もお越しになり、神仏習合形式によって粛々と執り行われていきました。今回、十一分隊では特攻観音に陸海軍の英霊が祭られていることから、陸軍及び海軍の軍装に身を包み儀仗隊として喇叭、弔銃、軍歌の奉納を行わせていただきました。
 法要後の直会では陸海軍出身者、また遺族をはじめとした様々な方々が交流を深められていましたが、そのなかで印象的であったのは、「私の家では誰々が特攻で戦死しております」という会話が普通に交わされている事でした。
 特攻隊に関しては書籍や映画などで触れる機会は多いですが、実際に遺族の方々とお会いして、特攻は決して歴史の教科書に載っている様な話ではなく、我々の身近な歴史であることを痛感する次第でした。遺族や当時従軍されていた方々が、70年以上前の出来事を皆様が鮮明に覚えていらっしゃり、大変懐かしそうに会話をされている様子を拝見して、改めて戦争の悲劇を繰り返してはならないという事、そして英霊に対する畏敬の念を忘れてはならないという事を深く心に刻みつけられました。
 慰霊活動を行うに当たり、歴史を後世に伝えていくことは非常に大事な役目であります。その中にあって、歴史の当事者である軍人はもちろん、その家族、戦友といったご関係の方々のお話もまた後世に伝えていく必要があるという事を感じました。