甲飛喇叭隊 第十一分隊 News Letter 第11号
2015年4月28日 発行
 みなさんこんにちは、甲飛喇叭隊 第十一分隊です。
 美しく咲いた桜も葉を茂らせ始め、いよいよ立夏を望む時期となりました。この頃になりますと最も重要とされる例祭を催行する神社も多く、新たなる自然の力の盛り上がりを実感できますね。

 さて、わたしたち甲飛喇叭隊 第十一分隊は、今年も神奈川県は江の島にある、児玉源太郎をお祭りした児玉神社例大祭に儀仗献納させて頂く事が決まりました(※終了)。5月2日(土)に催行されるこの例大祭には3年連続でのご奉仕となり、昨年はラッパ献奏と献歌をいたしました。 今年は例大祭の直会において、谷村政次郎先生の指揮による軍楽演奏も予定されており、大変充実したお祭りになりそうです。
 境内には日露戦争に縁のある「爾霊山高地の石塊」や「山縣有朋歌碑」、また日本では大変珍しい造りの台湾から寄贈された狛犬などもあり、児玉源太郎と当時を偲ぶ貴重な品々が見所のひとつとなっています。お時間がありましたら是非お運び下さい。


 さて、「軍歌」に焦点を当てたエッセイ、全三回の最終回をお送りいたします。今回は大東亜戦争後半に発表された楽曲が中心となっていますが、当時この歌を歌っていたという方も身近にいらっしゃるのではないでしょうか。日々の生活を影ながら支えていた軍歌。
 一服の時間、お休み前の一時、どうぞお供にお読み下さい。
<軍歌・戦時歌謡とレコード・CD 3/3>


大東亜戦後半には筆者の好きな曲の一つで「ラバウル海軍航空隊」があり、軽快は曲調と灰田勝彦の甘い声でヒットしましたが、トラック島が大空襲を受け壊滅したためにラバウルの戦闘員はもう撤退したあとだったんですね~。「加藤隼戦闘隊」も発表されたのが昭和17年5月に戦死されてから2年後なんです。というのも元々隊歌として部隊内で歌われていたのが映画の封切りとともに一般に広まった経緯があります。それまで加藤隊長の歌は「軍神加藤少佐」が昭和17年秋には発表されてはいましたがいまひとつといったところでした。この「加藤部隊歌」は広東に駐屯していた「丸田隼戦闘隊」の隊員が作詞、南支派遣軍楽隊作曲の「丸田部隊歌」だったのを加藤少佐が部隊長として赴任して改めて「加藤部隊歌」となったのです。その後映画の挿入歌としてヒットしました。

また、これらとは逆に昭和16年12月10日の大本営発表のわずか3時間後には作詞作曲されて発表された曲が、マレー沖海戦で大勝利した「英国東洋艦隊撃滅の歌」なんです。そんなせいではないと思いますがサビの部分♪沈むレパルス、沈むプリンス・オブ・ウェールズ♪のところがかなりの字余り(笑)わずか音符3つに10文字入れてます(笑)。それとこの曲に遅れまじと「大東亜決戦の歌」も歌詞を一般公募し、作曲を海軍軍楽隊に依頼、公募は10日で作曲はわずか3日だったとのことですがあまりヒットしなかったそうです。いい曲だと思うんですがね〜。

そうそう「軍艦行進曲」を忘れていましたね。「軍艦」というのが本題で海軍の観艦式始め海軍の行事には必ず使われました。戦中海軍関係のニュースのテーマ曲として演奏され、戦後アメリカ進駐軍軍楽隊が演奏したことでも話題を呼びました。現在、この曲ばかりあつめたCDも出ていて演奏する楽団によってそれぞれ曲調も雰囲気も全く違い、中でもフランスのギャルド吹奏楽団が来日記念の置き土産にレコーディングしたのを聴くとあらまぁ~なんと素晴らしい。自衛隊の軍艦マーチがフォークソングに聴こえてしまいます(メチャ大げさ! 笑)。置き土産といえば彼の世界的に有名なトランペット奏者ニニ・ロッソも滞在中に日本の軍歌を耳にしていたく興味がわきレコーディングしています。このアルバムはニニ・ロッソがそれぞれの曲の歌詞の意味を理解した上で心をこめて演奏したそうです。これお勧めです(っていってもレコードなんですがね〜)。

さて最後にはじめて軍歌のCDをという方には、近所の図書館に行ってみて下さい。必ず軍歌のCDの1枚ぐらい置いてありますよ〜なにせ借りるのタダですから(笑) 購入するならキングの「とく得BOX、軍歌・戦時歌謡」がおすすめ。CD5枚組で80曲入って3000円はお買い得だと思います。私もこの中の「歩兵の本領」の曲調が非常に気に入っていて、全歌詞10番まで歌っていたので(全歌詞を収録って中々無い)キングは殆ど持っていますが、この一曲の為に購入しました。・・・が〜〜〜しかし!10番目の♪あぁ勇ましの我が兵科・・・♪がフェードアウトされている(涙)。最後まで入れてよ〜〜!(涙)


・・・という最後に落ちがついたところで、全く軍歌を聴いたことが無い方も少しは興味を持って頂けましたでしょうか?こんな薄っぺらい使用感のない衛生○○○のような話でしたが、「ちょっと軍歌を聴いてみようかなぁ」っと思って頂けたら幸いです。
最後に映画評論家の淀川長治氏、水野晴郎氏 風に・・・
「いや~、映画って・・いやいや軍歌って本当にいいもんですね〜ではまたの機会に・・さよなら・さよなら・さよなら」


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